「シャーロックホームズ」の著者であるコナン・ドイルがあの世から素晴らしい叡智を贈ってくれています。
『コナン・ドイルのメッセージ―人類へのスーパーメッセージ』(アイヴァン・クック著 大内博訳 講談社)の中からコナン・ドイルが仏教について言及している部分と人間の究極的な目的について書いてある部分をご紹介したいと思います。
【P240~241】
『仏教として知られている純粋な古代の宗教は、当初は、天界の第三局面とつながっていて、熱烈な仏教徒の究極的な願いは、“ねはん”に到達する事でした。
別な言い方をすれば、魂が普遍的な存在と融合する瞑想の局面に到達することでした。
この状態は、誤って、“無”の状態であるとみなされてきました。
私たちが理解しなければならないのは、すべての人間の究極的な目標は、神の意識の状態に到達することであるということです。
この意識に到達した時には、個性は縮小し、吸収されます。
人間の個性は普遍的な存在と真に一体となってしまうために、自らをゆだねるなかで、神という力強い存在の一つの脈そのものになってしまいます。
そのとき、自我は消滅します。
これはまさに究極的な状態であり、私たちが目指しうる最高の状態です。
しかしながら、これは、個としての人間が神にすっかり吸収されてしまって、自分の意思と知性を駆使して、全体から自分を遊離させ、独立した知性として自らを具現できないということではありません。
ふつうの人は、この吸収という考えにしりごみするということは私たちも承知しています。
これまで人間は自らの個性、人格の発達に努めてきたのですから、無理もありません。
しかし、すべての魂はやがて、自分自身を手放し、一つの普遍的な生命体と一体になる覚悟をしなければなりません。
なぜなら、そうすることによってのみ、人間はより偉大な存在になることができるからです。
これが、「父と私は一体である」とキリストがいった意味なのです』
“天界の第三局面”という言葉が出てきましたが、コナン・ドイルが教える霊性の階層は以下のようになります。
【P178】
〔コナン・ドイルによる生命と意識の進化の局面図〕
【P250~251】
『今日の仏教徒は、人間存在の究極にして最も崇高な目標は“ねはん”として知られている生命の局面に入ることであると信じています。
したがって、仏教徒は数多くの人生を急いで体験して、輪廻転生から自由になるために、できるだけ早く肉体をもって生まれ変わりたいという願望をもっています。
ねはんに辿り着けば、永遠の輪廻から解放されると信じているわけです。
ねはんの境地に達したとき、欲望から解放され、無の境地の中で安らぎを見いだすであろうことは確かです。
仏教徒の間違いは、釈迦の教えを間違って解釈しているところにあります。
これと同じように、キリストの教えも二千年前に使途に与えられたものとは非常に異なったかたちで伝えられています。
釈迦は、人間ひとりひとりの魂が最終的に身を任せなければならない道を指し示すためにやってきたのです。
その道とは、崇高な存在に身をゆだねるという道です。
自分自身の体験によって、幼子のような素朴さと、信頼の気持ちがあって初めて人間は天国に入れることを証明されたのです。
釈迦はこれを教えられたのです。
もう一つ述べておきたいと思います。
もしも、皆さんが霊の真実のヴィジョンに従うならば、洋の東西を問わず、すべての宗教の源である、古代の叡智の中に、この真実を見いだされることでしょう。
そのなかに、心静まらない霊がいる場所、それよりも高いアストラル界、精神界、天界、宇宙界のことが説明されているはずです。
これまでの長い歴史を通して、さまざまなマスターがほぼ同じような教えをもって地上に戻ってきては、その教えを残していきました。
人間と神のために自我を放棄し、欲望を放棄する覚悟のある人には、なんという光輝に満ちた運命が開かれることでしょうか』
霊性の階層は、アセンションの階段とも言えるでしょう。
コナン・ドイルの伝えるところでは、仏教徒が目指す“ねはん”の境地というものは、「崇高な存在に身をゆだねる」ために目指すものだということですね。
自我を乗り越えて無限なるものに身をゆだねる、あるいは一つになる、ということではないでしょうか。
「崇高な存在に身をゆだねる」という言葉から、私は老子の説く“道(タオ)”を思い起こしました。
“道(タオ)”とは、「万物が生み出される際の根本的な原理」というような意味であると言われていますが、“道(タオ)”に従っていくということは、「崇高な存在に身をゆだねる」ということと、重なるような気がいたします。
老子は、欲望を捨て、あるがままに、素朴に生きることが大切だと説きました。
さまざまなマスターが異口同音に説いている真理を見出していくのは、実に興味深いことだと思います。
2017/08/20
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