2017年07月14日
『 我癡(がち) ☆ 末那識の四つの煩悩 』
唯識思想においては、深層心の末那識(まなしき)では四つの煩悩である「我癡・我見・我慢・我愛」がいつも一緒に働いていると言われています。
その四つの煩悩の中で大きな基(もと)となるのが「我癡(がち)」と呼ばれる煩悩です。
「我癡」は、自分の本当の姿(実相)が分からないということを意味します。
では自分の本当の姿(実相)とはどういうことでしょうか。
それは、すべては“無常“であり、“固定的なもの、それだけで成り立つもの“はないということなんですね。
ですから、自分と思っている姿自体も、それ自体で存在するものではないということになります。
そういう実相というものを知らないということが、「我癡」と呼ばれる煩悩のことであり、この煩悩が他の3つの煩悩(我見・我慢・我愛)を生むという構造になっています。
「縁起(えんぎ)」という言葉がありますが、すべては“縁“、つまり“他の力“で成り立っているというのが、仏教における根本的な理解としてあります。
ですから、縁に依らずに「独立して存在するもの」は無い、ということになります。
その縁起についての理解ができていないことを、自分の本当の姿(実相)について無知であるというふうに言うわけですね。
それが「我癡」という煩悩ですが、この煩悩が私たちの心深くに存在していて、理性的には“縁起”についての理解ができたと思っても、この「我癡」がすぐに浮上してきて、実感としては“縁起”の法や実相について理解できていないという気持ちになるわけです。
これがエゴイズムを生み出すわけですが、この煩悩を手なずけるためには、深く深く心の中を見つめていく必要があると思います。

頭だけで理解しようとしても難しいでしょう。
唯識を探求した先人たちは、ヨーガにより心の中の動き、メカニズムを洞察していきました。
唯識を真に理解するには、学問的理解と、ヨーガ・瞑想・座禅等の実践の両方が大事であると思います。
2017/07/16
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Posted by スターエンジェル at 21:04│Comments(0)
│仏の教え
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