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Posted by おてもやん at
熊本もどんどん寒くなってきてますね。恐るべし大寒波アウチ

さて、今日も『パイドン』(プラトン著 岩田靖夫訳 岩波文庫)を通してソクラテス、そして著者のプラトンの叡智を探究していきたいと思います。
死後にも生まれる前と同様に魂は存続するという証明が展開をしていく中で、知恵のあり方について迫っていきます。




まずソクラテスは“目に見えるもの“と”目に見えないもの“という2種類の存在のあり方を立てます。
そして、“目に見えないもの”はいつも同じあり方を保って、“目に見えるもの”は決して同じあり方を保たないと決めます。
そして私たち自身の一部分は肉体であり、他の部分は魂ですが、肉体は2種類のあり方のどちらにより似ているかを弟子のケベスに尋ねます。
肉体は“目に見えるもの“により近いとケベスは答えます。
では、魂はどうかと聞かれると、“目に見えないもの”と答えます。


ところで、魂は何かを考える時に、見たり聞いたり、何か他の感覚を通して、肉体の助けを借りて行うわけですが、その時、魂は肉体によって一時も同じあり方を保たない方へと引きずり込まれ、魂自身がさまよい、混乱し、酔ったようになってめまいを覚えるものだとソクラテスは言います。


しかし、「魂が自分自身だけで考える時には、魂は純粋で、永遠で、不死で、同じようにあるものの方へと赴く。そして魂はそのようなものと親族なのだから、魂が純粋に自分自身だけになる場合は、さまようことを止め、永遠的なものと関わりながら、いつも同じあり方を保つ。なぜなら、魂はそういうものに触れるからである。そして、魂のこの状態こそが『知恵(フロネーシス)』と呼ばれるのではないか」(同P76)と、知恵と呼べる魂の状態について述べています。


知恵とは魂が肉体に捕われていない状態であり、のびのびと本来の魂らしくある状態ということでしょう。
肉体から魂を自由にすることが求められます。それについてソクラテスはさらに説明してくれます。

どうぞ続きをお楽しみに(^_-)


  


Posted by スターエンジェル at 18:31Comments(0)『パイドン』☆ソクラテスとの対話