みなさんこんばんは
古代より陰陽道に基づく邪気払いの儀式として、弓を射る儀式が宮中で行われていました。
桃の弓と葦の矢を使い四方を射ることで邪気を払います。
また、弓の弦が鳴る音自体が、魔を追い払う力があると考えられていました。
矢をつがえず弓の弦を鳴らすことで魔を払う「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」と呼ばれる儀式があります。
音というものは、とてもパワフルですね
エネルギーを浄化する力があります。
現在でもこれらの弓矢の儀式は京都の清明神社や下鴨神社をはじめとして、各地の神社に残っています。
https://youtu.be/OfZw0TJODUE
清明神社(京都)
一方、密教においても弓矢を用いて邪気を払い、場の浄化を行うという事が行われてきました。
「柴燈護摩(さいとうごま)」と呼ばれる野外で行う護摩法要があります。
結界で仕切った護摩道場の中央に、木材を井桁(いげた)に積み上げ、杉の葉で全体を覆い、護摩壇を造ります。
それに導師の指示で点火して、ご本尊や諸神をご供養し、神仏の加護や平和、所願成就などを祈り、護摩の智慧の炎で煩悩を焼き尽くすという法要です。

護摩壇に点火する前に、いくつか作法があり、その中に「法弓の儀(ほうきゅうのぎ)」と呼ばれる儀式があります。
この法弓の儀に陰陽道の影響が見出せます。
射手の山伏は、四方と中央、そして鬼門に向かってそれぞれ口上を述べ、最後に「アバウン」と言って矢を放ちます。
四方と中央には意味があり、五つの方角に対応する五大明王の力を借りて、場を浄化し、より強固な結界を張るのです。

山伏は東の方角に向かい、「降三世明王」(ごうざんぜみょうおう)に祈り矢を放ちます。
それから順に、南の方角に向かい「軍荼利明王」(ぐんだりみょうおう)、西の方角に向かい「大威徳明王」(だいいとくみょうおう)、北の方角に向かい「金剛夜叉明王」(こんごうやしゃみょうおう)、そして中央に向かい「不動明王」(ふどうみょうおう)に祈り、矢を放ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=bVLsI0yvCgY
金峯山寺(奈良県吉野)
この「四方と中央」というのがまさに、陰陽五行の影響です。
そして方角と色彩とは一つひとつ対応しています。
東は青、南は赤、西は白、北は黒、そして中央が黄となります。
平安京は、その都を中央として、東に青龍、南に朱雀(赤)、西に白虎、北に玄武(黒)の四神に見立てた山や池で囲まれ、四神相応(しじんそうおう)の地となっていますが、これも陰陽師たちが陰陽五行にかなった地相を読んだわけですね。
山伏は四方と中央それぞれに五色の矢を放ちます。

五つの方位に矢を放った後に、鬼門に向かい矢を放ちます。
この「鬼門」とは北東(艮・うしとら)の方角のことで、陰陽道では、鬼が出入りする方角だとして、万事に忌む(いむ)べき方角としています。
その鬼門に矢を放つことで、災いを封じることになります。
これもまた、陰陽道の影響と言えるでしょう。
陰陽道と密教とそれぞれ影響を与え、融合しながら発展していったところが、日本の面白さだと思います。
古代から日本の人々は、様々な神仏に加護を祈り、いろいろな手法で儀式を執り行ってきました。
そしてそれらがまた、時代と共に融合していくわけですね。
この日本の多様性は、特筆すべき点ではないかと思います。
西洋占星術skypeセミナーのお知らせ
Skypeを使って「10天体とドラゴンヘッド・ドラゴンテイルの意味」についてセミナーを行います。ご参加お待ちしてます☆
http://astrology.otemo-yan.net/e1033314.html

古代より陰陽道に基づく邪気払いの儀式として、弓を射る儀式が宮中で行われていました。
桃の弓と葦の矢を使い四方を射ることで邪気を払います。
また、弓の弦が鳴る音自体が、魔を追い払う力があると考えられていました。
矢をつがえず弓の弦を鳴らすことで魔を払う「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」と呼ばれる儀式があります。
音というものは、とてもパワフルですね

エネルギーを浄化する力があります。
現在でもこれらの弓矢の儀式は京都の清明神社や下鴨神社をはじめとして、各地の神社に残っています。
https://youtu.be/OfZw0TJODUE
清明神社(京都)
一方、密教においても弓矢を用いて邪気を払い、場の浄化を行うという事が行われてきました。
「柴燈護摩(さいとうごま)」と呼ばれる野外で行う護摩法要があります。
結界で仕切った護摩道場の中央に、木材を井桁(いげた)に積み上げ、杉の葉で全体を覆い、護摩壇を造ります。
それに導師の指示で点火して、ご本尊や諸神をご供養し、神仏の加護や平和、所願成就などを祈り、護摩の智慧の炎で煩悩を焼き尽くすという法要です。

護摩壇に点火する前に、いくつか作法があり、その中に「法弓の儀(ほうきゅうのぎ)」と呼ばれる儀式があります。
この法弓の儀に陰陽道の影響が見出せます。
射手の山伏は、四方と中央、そして鬼門に向かってそれぞれ口上を述べ、最後に「アバウン」と言って矢を放ちます。
四方と中央には意味があり、五つの方角に対応する五大明王の力を借りて、場を浄化し、より強固な結界を張るのです。

山伏は東の方角に向かい、「降三世明王」(ごうざんぜみょうおう)に祈り矢を放ちます。
それから順に、南の方角に向かい「軍荼利明王」(ぐんだりみょうおう)、西の方角に向かい「大威徳明王」(だいいとくみょうおう)、北の方角に向かい「金剛夜叉明王」(こんごうやしゃみょうおう)、そして中央に向かい「不動明王」(ふどうみょうおう)に祈り、矢を放ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=bVLsI0yvCgY
金峯山寺(奈良県吉野)
この「四方と中央」というのがまさに、陰陽五行の影響です。
そして方角と色彩とは一つひとつ対応しています。
東は青、南は赤、西は白、北は黒、そして中央が黄となります。
平安京は、その都を中央として、東に青龍、南に朱雀(赤)、西に白虎、北に玄武(黒)の四神に見立てた山や池で囲まれ、四神相応(しじんそうおう)の地となっていますが、これも陰陽師たちが陰陽五行にかなった地相を読んだわけですね。
山伏は四方と中央それぞれに五色の矢を放ちます。

五つの方位に矢を放った後に、鬼門に向かい矢を放ちます。
この「鬼門」とは北東(艮・うしとら)の方角のことで、陰陽道では、鬼が出入りする方角だとして、万事に忌む(いむ)べき方角としています。
その鬼門に矢を放つことで、災いを封じることになります。
これもまた、陰陽道の影響と言えるでしょう。
陰陽道と密教とそれぞれ影響を与え、融合しながら発展していったところが、日本の面白さだと思います。
古代から日本の人々は、様々な神仏に加護を祈り、いろいろな手法で儀式を執り行ってきました。
そしてそれらがまた、時代と共に融合していくわけですね。
この日本の多様性は、特筆すべき点ではないかと思います。


Skypeを使って「10天体とドラゴンヘッド・ドラゴンテイルの意味」についてセミナーを行います。ご参加お待ちしてます☆
http://astrology.otemo-yan.net/e1033314.html